日本最大の労働組合組織「連合」で、史上初の女性会長に就任した芳野友子(よしの ともこ)さん。
ミシンメーカーJUKIの一社員からスタートし、現場の声を拾い上げながらトップに上り詰めた“叩き上げ”のリーダーです。
この記事では、芳野友子さんの経歴や人物像、具体的な実績、そして評価・批判の両面を徹底解説します。
3歳でクラシックバレエを始め、高校時代はダンス部で活動。
明るく前向きな性格で、学生時代からリーダーシップを発揮していたといわれています。
1984年、高校卒業後にミシン製造メーカー・JUKI株式会社に入社。
現場での経験を積むなかで、働く人の環境改善に関心を持ち、入社2年目には労働組合活動に参加します。
その後、専従書記となり、組合員の労働条件や職場環境の改善に奔走しました。
こうした経験が、後に「現場第一主義」につながっていきます。
芳野さんは、組合活動を通じて一歩ずつキャリアを積み上げていきます。
| 年 | 主な役職・活動内容 |
|---|---|
| 1988年 | JUKI労働組合中央執行委員に就任 |
| 1999年 | ものづくり産業労働組合(JAM)中央執行委員 |
| 2007年 | 連合中央執行委員 |
| 2010年 | JUKI労働組合委員長に就任 |
| 2015年 | JAM副会長・連合副会長に就任 |
| 2021年 | 連合第8代会長に就任(女性初) |
まさに“現場叩き上げ”のリーダーであり、製造業出身としての視点を持つ労働運動家です。
2021年10月、連合(日本労働組合総連合会)第8代会長に就任。
連合史上初の女性会長として、ジェンダー平等や働き方改革などを重点課題に掲げています。
これらの実績から、「実務派」「行動力のある会長」としての評価が高まっています。
芳野さんは「現場主義」「実行力」「胆力」の三拍子が揃ったリーダーと評されています。
また、「空気を読まずに言うべきことを言う」スタイルも特徴的で、
その率直さが支持を集める一方で、物議を醸す場面もあります。
つまり、芳野さんの評価は「実務成果を高く評価する声」と「政治的スタンスへの疑問」が混在している状況です。
芳野友子さんは、引き続き「賃上げの定着」「非正規労働者の待遇改善」「ジェンダー平等」の3本柱を軸に活動を継続しています。
とくに、物価高が続く2025年以降の労働市場では、「実質賃金の回復」と「労働組合離れの食い止め」が最大の課題となります。
労働現場を知る叩き上げの女性リーダーとして、
どこまで“働く人の代表”であり続けられるか――その手腕に引き続き注目が集まっています。
ミシンメーカーから日本最大の労働組織トップへ――。
芳野友子さんのキャリアは、まさに「現場から社会を変える」実践型リーダー像そのものです。
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