川崎市長選に新たな風が吹きそうです。
立候補を表明したのは、IT業界出身の実業家・宮部龍彦さん。
政治経験こそありませんが、現場を知る経営者としての視点や、市民目線のアイデアに期待の声も。
今回は、そんな宮部さんがどんな人物なのか、そしてどんな未来を川崎に描こうとしているのかを詳しく見ていきます。
目次
1. プロフィール&経歴概要

- 氏名:宮部 龍彦(みやべ たつひこ)
- 生年月日:1978年11月28日生まれ。日本。
- 出身地:鳥取県鳥取市下味野 出身。
- 学歴:
- 鳥取県立鳥取工業高等学校 化学技術科 卒業
- 信州大学 工学部物質工学科 卒業
- 資格:学生時代に「第二種情報処理技術者」「水質関係第四種公害防止管理者」を取得。
- 職歴・活動:
- 卒業後、大阪で会社員を経て独立。プログラマーとして活動。
- 文書出力ソフト「Copper PDF」などを開発し、自治体システムやマイナンバーカード発行システムにも使われたとされる。
- 「ネットの電話帳(住所でポン!)」の運営者としても知られ、IT/ウェブ事業を展開。
- 2005年にブログ「鳥取ループ」を開設。主に同和問題などに関する記事投稿を開始。
- 出版社「示現舎」を設立、代表を務める。差別問題・人権行政をテーマに出版物を発行。
- 家族・宗教的背景:
- 家族構成:妻と子どもあり。
- 曽祖父に宮部馬右衛門(陸軍兵士・日露戦争従軍)という祖先がいる。
- 宗教的には、神道系新宗教の 黒住教 の信徒。代々ご家系で継承されてきた。
- 政治活動:
- 2025年、神奈川県川崎市長選挙(10月26日投開票予定)に無所属で立候補を表明。 タウンニュース+2タウンニュース+2
- 主な政策:表現の自由・行政情報公開・監査強化・市の条例(例えば「ヘイトスピーチ防止条例」)の廃止を主張。
- 争点として、「ヘイトスピーチ防止条例の是非」「人権保護と表現の自由のバランス」「行政運営・福祉政策」などが挙げられている。
以上が基本プロフィールです。
2. 主張・市長選におけるポジション

主な政策・立場
- 川崎市長選では無所属で出馬。IT技術者・ジャーナリスト・出版社代表というバックグラウンドを強調しています。 タウンニュース+1
- 主な政策および掲げている方向性:
- 「ヘイトスピーチ防止条例」の廃止。
- 表現の自由を保障。
- 行政の情報公開・監査強化によって市政の透明性を高める。
- IT/効率化を活かして、余剰・効率化分を市民サービス・福祉・職員待遇改善・減税に還元。 タウンニュース
- 選挙における位置付け:
- 現職・継続派(例えば現市長)とは異なり、変革・透明性・自由の側から挑戦を掲げています。
- 他候補と比べても、「福祉重視」「大型開発見直し」といった福祉・生活優先型の主張とは異なり、「表現の自由」「条例撤廃」が強み/争点。
- 競合争点:
- ヘイトスピーチ防止条例を維持・強化しようという立場(現職・他候補) vs 廃止を主張する宮部氏。
- 人権保護・福祉充実を掲げる候補群 vs 自由・効率・透明性を強調する宮部氏という軸も見えます。
- 開発・行政運営のあり方(効率化・透明化・民営化・直営化など)を巡る論点。
なぜ注目されているか
- 表現の自由と人権保護のバランスという根本的な社会論点を市政レベルに持ち込んだ候補ということで議論を呼んでいます。
- 過去の言動・出版活動・訴訟歴もあり、「論争的な候補」「争点化しやすい人物」としてメディア・市民団体の注目を集めています。
- IT技術者としてのバックグラウンドを「行政の効率化・透明化」というテーマに活かすという切り口も、従来の市長候補とはやや異なる特徴になっています。
3. 過去の活動・論争・裁判経緯

宮部氏が過去に関わってきた活動・裁判・訴訟には、以下のような大きなものがあります。言論・出版・差別問題というセンシティブな論点を伴っており、市長選での評価・批判材料となっています。
主な裁判・訴訟の経緯
- 「同和地区リスト」公開を巡る訴訟(2015年~)
- 宮部氏が運営していたブログ/サイト(「鳥取ループ」等)上で、「被差別部落地区」の地名を含むデータを掲載したとして、自治体・関係者等から訴えられています。 Tottori Loop+2千葉日報オンライン+2
- 2016年、大阪地方裁判所にて「プライバシー侵害」に当たると認定され、データ削除と損害賠償(約110万円)を命じられた例があります。 Tottori Loop+1
- 部落解放同盟などから出版・Web上での掲載停止を求める訴訟も起きています。 ストップブラクチョウサ+1
- 高野連個人情報掲載訴訟(2018年)
- 宮部氏の運営する「住所でポン!」等のウェブサイトで、高野連(高校野球連盟)関係者の住所を公開したとしてプライバシー侵害を巡る訴訟が起こっています。概要として、データは過去の電話帳情報に基づいており、公益性が認められた箇所もありつつ、個別では賠償命令が出された例もあります。
- ネット上での名誉毀損を巡る争い(2021年以降)
- 「示現舎」名義の発言・出版活動に対し、人権活動家・団体から名誉毀損等で訴えられた事案も少なくありません。多くは和解または一部棄却で終結していますが、「過激な言論姿勢」「メディア倫理」の観点から批判を受けています。
- 2025年の市長選を巡る法的動き
- 出馬表明以降、過去の「同和地区地名掲載問題」を巡って市民団体が「公職として不適格」として告発状を提出しているという報道があります。刑事訴追には至っていませんが、人権団体・弁護士会による監視・注目がなされている状況です。 選挙ドットコム+1
なぜ争点になっているか
- 言論・出版という分野で「情報公開/表現の自由」と「プライバシー保護/差別助長防止」の板挟みとなる典型例です。
- 宮部氏は自身の活動を「言論による研究・調査活動」と位置づけています。たとえば「鳥取ループ」サイトで「同和行政のタブー」「人権ビジネス」「個人情報保護という名の規制利権」を研究テーマとして掲げています。 示現舎 – 「ガチ」なニュース+1
- 司法・行政側の判断は、おおむね「同和地区地名・住所等の公表はプライバシー侵害・差別助長の側面が強い」として制限的な立場を取っており、宮部氏側との間で対立が続いています。
- 市長選に出るということは、これらの過去の活動・訴訟が選挙戦上の争点・批判材料となる可能性が高く、「論争的候補」としてメディア・市民団体による注目が強くなっています。
4. 宗教・信仰背景について
宮部氏の信仰・宗教的背景として、以下のような点が確認できます。
信仰先:黒住教(くろずみきょう)
- 黒住教は、1814年(文化11年)に岡山の神官・黒住宗忠(くろずみむねただ)が開いた日本の神道系新宗教で、幕末三大新宗教の一つとされます。
- 教義・特徴:
- 天照大御神を「親神」として崇拝し、人はその「分心(ぶんしん)」=神の心を授かった存在であると教えます。すなわち「すべての人の心に神が宿る」という一神教的な観念を持ちつつ、神道の多神論的世界観も併せ持ちます。
- 毎朝太陽に向かって祈る「日拝(にっぱい)」という儀式を信徒宅・教会で行い、太陽を「自然の恵みと生命の象徴」として拝し、世界平和と感謝を祈るものです。
- 実践として「五つの誠」が掲げられています:祈りの誠・孝養の誠・奉仕の誠・感謝の誠・反省の誠。
- 組織と特徴:
- 本部は岡山県岡山市の尾上神道山にあり、信徒数は約30万人。神道十三派の一つとして公認されています。
- 特定の経典を持たず、形式よりも「心の修養と誠実な生活」を重んじる点に特徴があります。
- 宮部氏との関係:
- 宮部氏は黒住教の信徒であり、同家は代々その信仰を継いでいるとの情報があります。
- 信仰背景が市長選・公人としての立場にどのように影響するかは未詳ながら、宗教的信条が「誠実な生活」「奉仕」「感謝」等を重んじる教義とされるため、支持者・批判者双方から関心を集める可能性があります。
5. 川崎市長選における位置づけ・争点整理

選挙背景
- 投開票日:2025年10月26日予定。
- 候補者数:現職・新人を含め計6名。
- 主な争点として、以下が挙げられています:
- 現市政3期12年(福田紀彦市政)の評価。
- 「人権条例/同和対策」「ヘイトスピーチ防止条例」など人権・表現・差別問題。
- 子育て支援・福祉・教育政策。
- 行政運営・効率化・開発・産業振興・経済政策。
候補者の立場と主張(簡略版)
以下、主要候補比較です:
候補者 | 所属・立場 | 主な政策・公約 | 争点での立場 |
---|---|---|---|
福田紀彦(現職・53) | 無所属(自民・公明・立民系市議支援) | ・子ども医療費助成18歳まで拡大 など ・地域包括ケア深化 ・デジタル教育・産業推進 | 現市政の継続路線。治安・福祉施策を成果として強調。 |
野末明美(新・60) | 無所属(共産党推薦) | ・学校給食完全無償化 ・特養ホーム5施設増設 ・市営住宅増設・直営化 | 福祉充実・生活優先。「開発偏重」の現市政批判。 |
山田瑛理(新・42) | 無所属(元市議) | ・留学支援制度創設 ・教員の働き方改革・配置充実 ・挑戦する街づくり | 若者・教育支援を重点。挑戦型市政を提唱。 |
国谷涼太(新・25) | 無所属 | ・税制緩和・ベンチャー支援 ・公共民間人材流動促進 ・東京に負けない子育て支援 | 若者・経済層向け、経済発展を中心に据える。 |
関口実(新・67) | 無所属 | ・ヘイトスピーチ罰則強化 ・多様性と平和社会実現 ・供託金廃止・地震防災強化 | 川崎の「人権都市化」を推進。福田市政の継続支持。 |
宮部龍彦(新・46) | 無所属(出版社代表) | ・ヘイトスピーチ防止条例の廃止 ・表現の自由保障 ・行政の情報公開・監査強化 | 表現の自由を軸に、条例撤廃を主張。ただし過去活動含め「差別扇動」として批判も集中。 |
宮部氏の立ち位置・強み・リスク
- 強みとしては:
- 従来の市政・福祉・開発一辺倒の構図とは異なる「自由・透明性・行政効率化」という切り口。
- IT技術者・ジャーナリストとしてのバックグラウンドが「行政の無駄・透明化」という観点を際立たせる。
- 表現の自由という憲法的価値を前面に出しており、議論を呼びやすい。
- リスク/批判材料としては:
- 過去の「同和地区地名公開」「差別助長との批判」「プライバシー侵害」などの訴訟・裁判経緯。市長として適格か否かの争点になっています。
- ヘイトスピーチ防止条例の廃止を主張することで、人権団体・市民団体から「差別助長につながる」との批判を受けており、争点として浮上しています。
- 「自由」という理念が市政・福祉・抑制・配慮との関係でどのように具体化されるかが、説明責任として問われやすい立場です。
選挙戦で注目すべきポイント
- 「人権・同和・差別・表現の自由」というテーマが、従来の福祉・開発・経済政策だけでは語られなかった構図を持ち込みつつあります。
- 市長職という公人の立場において、これら論点(過去の言論活動・訴訟歴・宗教的信条など)がどのように“適格性”として問われるかが有権者の関心事になってきています。
- 他候補との差別化要因として、「条例の廃止」「行政監査強化」「IT効率化」がキーワードとなっており、従来型の政策議論に変化をもたらす可能性があります。
6. 総括と読みどころ
- 宮部龍彦氏は、プログラマー・ジャーナリスト・出版社代表というユニークなバックグラウンドを持っており、従来の「市長=行政キャリア/地方議員出身」というイメージとは異なります。
- 今回の川崎市長選では、「表現の自由」「条例撤廃」「行政の透明化」というテーマを前面に出しており、選挙戦そのものを“価値観の選択”に近づける可能性があります。
- ただし、過去の活動・訴訟・言論姿勢が非常に論争的であるため、有権者・メディア・市民団体による厳しいチェックの対象となっています。市長としてふさわしいかどうか、という点で争点化されることが予想されます。
- また、宗教的信仰(黒住教)を背景に持つという点も、公人としての信条・価値観・スタンスを読み取る上で注目される要素です。
- 選挙戦の行方を読む上では、福祉重視・生活優先の候補群、市政継続を掲げる現職、そして宮部氏の「自由・透明性・効率」という対立軸がどう構図化されるかが大きな鍵になります。
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