自民党の元幹事長であり、長らく政界の中心人物として活躍してきた石原伸晃氏。そんな彼が、2021年の衆議院選挙(東京8区)でまさかの落選、さらに比例復活もならず政界を退くこととなりました。
この記事では、石原氏が落選に至った背景や理由、そして世間の批判を集めた問題発言などを整理しながら、彼の政治人生における苦悩を掘り下げていきます。
石原伸晃(いしはら のぶてる)氏は、東京都出身の元衆議院議員で、父親は元東京都知事の石原慎太郎氏。いわゆる「世襲議員」として注目され、環境大臣や内閣官房参与、自民党幹事長など重要ポストを歴任してきました。
2021年の衆院選では、立憲民主党の吉田晴美氏が出馬し、野党勢力の支援を一手に集めました。
東京8区はもともと接戦区ではありましたが、今回は野党共闘が功を奏し、票が吉田氏に集中。その結果、石原氏は大差で敗北する結果となりました。
石原氏は、石原慎太郎氏の長男として長く「世襲議員の象徴」とされてきました。
現代の有権者は、いわゆる「親ガチャ政治家」への不信感を抱く傾向が強く、世襲批判が年々高まっていました。
そのような背景の中で、石原氏への支持離れが進んだと考えられます。
地元・杉並区での支持基盤の弱体化も落選の要因です。
かつて率いていた派閥「石原派(近未来政治研究会)」の影響力も衰え、地元での求心力が大きく低下。選挙戦では戦略的なミスもあり、万全な態勢を築けなかったことが痛手となりました。
石原氏は過去に、複数の発言で物議を醸してきました。
特に、生活保護に関する発言は「偏見的で差別的」と大きく批判され、イメージダウンにつながりました。
さらに、落選後には内閣官房参与に任命されたものの、新型コロナ対策として雇用調整助成金を受給していたことが発覚。これが報じられると、「みっともない」「生き恥」など厳しい声が上がり、短期間で辞任する事態となりました。
石原氏はその後、2025年参院選への鞍替え出馬を表明しましたが、これに対して自民党内からは冷ややかな声が上がりました。
「衆議院で勝てないから参院に逃げた」という印象を与えてしまい、「候補者調整に割り込む余地はない」と党内での支持も得られないまま、政治的影響力は大きく低下していきました。
以下に、特に批判を浴びた問題発言を紹介します。
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