今回は相撲の名門で80年以上の歴史がある『時津風部屋』について
多くの不祥事について
弟子が亡くなってしまった事件について詳しく
まとめました。
時津風部屋で発生した主な不祥事4選

時津風部屋では、過去にいくつかの重大な不祥事が発生しました。その中でも特に影響の大きかった4つの事件を以下にまとめます。
1. 時津風部屋力士暴行死事件(2007年)

- 概要
15代時津風親方(元小結・双津竜)が、新弟子の**時太山(本名:斉藤俊さん、当時17歳)**に対し暴行を加え、死亡させました。 - 詳細
親方自身がビール瓶で殴打したほか、兄弟子たちにも暴行を指示しました。その後、事件の隠蔽を図りましたが、遺族の訴えにより真相が明るみに出ました。 - 影響
15代時津風親方は解雇され、刑事事件に発展しました。この事件は大相撲界に大きな衝撃を与え、暴力体質の見直しが求められる契機となりました。
2. 大相撲野球賭博問題(2010年)


- 概要
16代時津風親方と力士の豊ノ島が、違法な野球賭博に関与していたことが発覚しました。 - 詳細
相撲界全体で問題視されていた違法賭博の一環として、時津風部屋の関係者も関与していたことが判明しました。 - 処分
16代時津風親方は主任から年寄へ1階級降格され、5年間の昇格停止処分を受けました。
3. 大相撲八百長問題(2011年)
- 概要
野球賭博問題の捜査を進める過程で、時津風部屋の力士が八百長に関与していたことが明らかになりました。 - 影響
これにより、相撲界全体で八百長問題が浮上し、多くの力士が処分を受けました。時津風部屋の関与が明らかになったことで、部屋の信用はさらに低下しました。
4. 16代時津風親方の新型コロナウイルス感染対策ガイドライン違反(2020年代)

- 概要
16代時津風親方が、日本相撲協会の定める新型コロナウイルス感染対策ガイドラインに違反したことが問題視されました。 - 詳細
具体的な違反内容は明らかにされていませんが、相撲協会のガイドラインに違反する行動を取ったことで、相撲界の信頼を損ねる結果となりました。
総括
かつて「名門」と称された時津風部屋ですが、2代続けて親方が不祥事を起こしたことで、その評判は大きく傷つきました。
特に暴力事件や違法賭博、八百長といった問題が相次いだことで、部屋の信頼性は著しく低下しています。
時津風部屋力士暴行死事件(2007年6月)についての詳細

2007年6月に発生した「時津風部屋力士暴行死事件」は、大相撲界に大きな衝撃を与えた重大な不祥事です。以下に事件の詳細を分かりやすくまとめます。
1. 事件の概要
2007年6月25日から26日にかけて、時津風部屋の新弟子である**時太山(本名:斉藤俊さん、当時17歳)**が、愛知県犬山市の宿舎にて兄弟子らから集団暴行を受け、死亡しました。
2. 暴行の経緯
- 6月25日
- 時太山は稽古や部屋での生活に耐えられず脱走しました。
- その後、**15代時津風親方(元小結・双津竜)**が時太山を叱責し、兄弟子たちに暴行を加えさせました。
- 午後6時半頃、大広間で正座させられた時太山は「根性がない」と責められ、兄弟子たちから断続的に暴行を受けました。
- 午後8時半頃には、15代時津風親方自身がビール瓶で時太山の額を4~5回殴打しました。
- 6月26日
- 通常5分程度で終わるぶつかり稽古を30分ほど続けさせられました。
- その後、倒れた時太山に対し、兄弟子たちは蹴りを入れたり、金属バットで殴打するなどの集団暴行を加えました。
- その結果、時太山は死亡しました。
3. 事件の隠蔽工作
- 15代時津風親方は**「稽古中の不慮の事故」**として説明し、事件の隠蔽を図りました。
- 遺体を家族に引き渡さず、現地で火葬しようとする動きもありました。
- また、**「死亡した新弟子はマリファナを使用していた」**という不自然な証言も出ました。
4. 事件の発覚
- 時太山の両親が死因に疑問を抱き、解剖を依頼したことで、暴行の事実が明らかになりました。
- ノンフィクション作家の**武田賴政氏が「時太山はリンチで殺された」**とスクープを発表し、事件が公になりました。
5. 事件の結果
- 2007年10月5日:15代時津風親方は日本相撲協会から解雇されました。
- 2008年2月7日:元15代時津風と兄弟子3人が傷害および傷害致死の容疑で逮捕されました。
- 2009年2月12日:元15代時津風の裁判が開始され、起訴事実を否認しました。
6. 事件がもたらした影響
この事件は、日本相撲協会の歴史において初めて力士が死亡し、刑事事件に発展したケースとなりました。これにより、大相撲界の体質や力士の教育方法に対する疑問が広く議論されるようになりました。
この事件をきっかけに、大相撲界では暴力体質の見直しが求められ、指導方法や新弟子教育のあり方について大きな変革を迫られることとなりました。
第15代時津風親方の書籍『悪者扱い』について

第15代時津風親方(本名:山本順一)は、2011年7月に**『悪者扱い』**という書籍を出版しました。この本は、時津風部屋力士暴行死事件に関する親方自身の視点からの告白書となっています。
主な内容
- 八百長問題について
- 相撲界で長年問題視されてきた八百長の実態について語られています。
- 暴行死事件の真相
- 事件の経緯や、当時の状況について親方自身の視点から説明しています。
- 暴行がどのように行われたのか、事件発覚後の対応についても言及しています。
- 相撲協会との対立
- 事件をめぐる相撲協会との関係悪化や処分について詳述されています。
- 「協会に裏切られた」と感じた経緯も記されています。
- マスコミが報じなかった事実
- 事件報道に対する不満や、親方自身の主張が展開されています。
- 一部の報道が事実とは異なる部分があると主張しています。
この本は、時津風親方の側からの視点を提供しており、事件の複雑な背景や相撲界の問題点を浮き彫りにしています。
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