近年、アメリカと南米ベネズエラの関係は急速に悪化し、「麻薬対策」「移民問題」を名目とした軍事行動にまで発展したと報じられています。
一方で専門家の間では、これらは表向きの理由に過ぎず、政権交代(レジームチェンジ)や資源・地政学的影響力の確保が本当の狙いではないかという見方が根強くあります。
本記事では、
- アメリカが掲げる公式な理由
- 実際に指摘されている「本音」
- 軍事行動に至るまでの流れ
- 国際社会の反応
を整理し、何が起きているのかを分かりやすく解説します。
表向きの理由|アメリカ側が主張する「正当性」

不法移民・難民の流入抑止
アメリカ政府は、
- ベネズエラの経済崩壊
- 独裁的とされる政治体制
が大量の難民・移民を生み、アメリカ国内への流入が治安悪化や財政負担の原因になっていると説明しています。
特にトランプ政権は、ベネズエラ人に与えられていた一部の保護措置を撤回し、強硬姿勢を強めました。
「麻薬・ナルコテロリズム」対策
アメリカは、マドゥロ政権幹部が
- コカイン密輸
- 犯罪組織「太陽のカルテル」
と結びついた**「麻薬国家(narco-state)」**であると非難しています。
麻薬ルート遮断のため、海上での拿捕や空爆を行ったと説明しています。
対テロ・国家安全保障
ベネズエラの犯罪組織を**外国テロ組織(FTO)**に指定し、
「アメリカ国民、特に若者を薬物や犯罪から守るための安全保障措置」
という位置づけも強調されています。
実際に指摘されている本音|背景にある3つの狙い
マドゥロ政権の打倒(レジームチェンジ)
アメリカは長年、
- マドゥロ政権を「不正選挙による非民主的政権」として承認せず
- 制裁、外交圧力、秘密工作を継続
してきました。
今回の軍事行動も、最終的な目的は政権交代ではないかと分析されています。
石油など資源と経済的利権
ベネズエラは、世界最大級の原油埋蔵量を持つ資源大国です。
アメリカは制裁や封鎖によりベネズエラの石油収入を締め上げてきました。
トランプ氏は、
「ベネズエラはアメリカから奪った油田や資産を返すべきだ」
と発言しており、軍事力を背景に交渉を有利に進める狙いがあるとみられています。
「裏庭」をめぐる覇権争いと対中・対露
南米は、アメリカにとって伝統的な勢力圏です。
しかし近年、ベネズエラは
- ロシア
- 中国
- イラン
との関係を強めてきました。
これに対する強い警戒感が、軍事行動という形で表れた可能性も指摘されています。
軍事行動に至るまでの流れ
制裁と刑事追及の積み重ね
2010年代後半以降、アメリカは
- マドゥロ政権幹部を麻薬取引・汚職で起訴
- 個人制裁・金融制裁・石油制裁を段階的に強化
してきました。
2025年以降の軍事的エスカレーション
2025年には、
- カリブ海での大規模艦隊展開
- 「麻薬密輸船」とされる船舶への空爆・拿捕
が相次ぎ、100人以上が死亡したと報じられています。
2026年初頭の本格攻撃
2026年1月、
- カラカス周辺の軍事基地
- 港湾施設
に対する大規模攻撃が行われ、マドゥロ大統領夫妻が拘束されたと報じられました。
作戦の概要(報道ベース)

- 作戦名:Operation Absolute Resolve
- 投入航空機:約150機
- 作戦時間:約2時間20分
- 特殊部隊:デルタフォース
- 主な攻撃目標
- Fort Tiuna基地
- Miranda空軍基地
- La Guaira港
停電や煙が発生したものの、死傷者数は不明とされています。
国際社会と専門家の見方
国際法違反・主権侵害への強い批判
- 国連安保理の承認がない
- 主権国家の政権転覆を狙った可能性
から、国際法違反の疑いが強いとの指摘が相次いでいます。
麻薬・移民対策は「口実」なのか
多くの専門家は、
- 麻薬対策
- 移民問題
は名目に過ぎず、
本質は政権交代・資源・地政学的利益だと分析しています。
まとめ|なぜここまで対立は激化したのか
アメリカとベネズエラの衝突は、
- 麻薬
- 移民
という分かりやすい問題の裏で、
資源・覇権・政治体制をめぐる長年の対立が噴き出した結果と見ることができます。
今後、
- ベネズエラの統治体制
- 石油資源の扱い
- 国際社会の対応
によって、情勢はさらに大きく動く可能性があります。



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