2025年12月末からイランで発生している大規模な抗議デモが、国内外で大きな注目を集めています。
当初は経済危機への不満から始まった抗議行動でしたが、現在では体制批判・政権打倒を求める政治デモへと発展しています。
本記事では、
- デモが起きた背景
- 経済・政治の問題点
- 抗議の広がりと被害状況
- 政府の対応
- アメリカの関与と国際的な見方
について、分かりやすく解説します。
イランのデモはいつ・どこから始まったのか
イランの人々がこぞって街頭に出て政権に反対するデモを行っている。
— るぅたそ🐶 (@kohakuototo) January 8, 2026
しかし、Xがなければ誰もそのことを知ることない。
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今回の抗議デモは、2025年12月28日に始まりました。
発生のきっかけ
- 発生地:テヘラン近郊の市場
- 発端:商店主によるストライキ
- 原因:イラン・リアルの急落による物価高騰への抗議
商店主たちが店を閉め、路上で抗議を行ったことがきっかけとなり、その動きは同日にマシュハドなどの地方都市にも波及しました。
デモの最大の原因は「経済危機」
通貨リアルの暴落
デモの直接的な引き金となったのは、通貨イラン・リアルの急落です。
- 1ドル=140万リアル超という歴史的水準
- 米欧による経済制裁の長期化
- 外貨不足と信用低下
この影響で、国民生活に直結する問題が一気に表面化しました。
深刻な物価高とインフレ
- 食料品・医薬品・燃料価格が急騰
- 給与水準が物価上昇に追いつかない
- 中間層・低所得層の生活が急激に悪化
「生活できない」という切実な声が、抗議行動へとつながったと見られています。
経済デモから政治デモへと変化した理由

当初は経済的不満が中心でしたが、次第に抗議の矛先は政治体制そのものへ向かいました。
腐敗と独裁への不満
- 政治エリート層の腐敗疑惑
- 国民の声が反映されにくい統治体制
- 長年続く最高指導者体制への反発
これらが重なり、「経済問題=政治の問題」として認識されるようになったと考えられます。
デモ参加者の主な要求と象徴的な動き

スローガンと象徴
デモでは、次のようなスローガンや行動が確認されています。
- 「ハメネイ師に死を」
- 「独裁者に死を」
- 亡命王太子レザ・パフラヴィ氏支持
- 旧王政時代の国旗(獅子と太陽)の掲揚
これらは、現体制からの明確な転換を求める意思表示と受け止められています。
全国規模に拡大した抗議行動

デモは短期間で全国へ拡大しました。
- 全国31省
- 100都市以上
- 一部報告では285カ所以上で発生
- 学生・労働者・商人など幅広い層が参加
- テヘラン、マシュハドでは大規模行進も発生
都市部だけでなく地方にも広がった点が、今回の特徴とされています。
死者・逮捕者など深刻化する被害状況
人権団体HRANAなどの報告によると、被害は拡大しています。
報告されている被害
- デモ参加者の死亡:50~65人以上
- 逮捕者:2300人以上
- テヘランでは病院確認で217人死亡との情報も
治安部隊は実弾や催涙ガスを使用したとされ、当局側も治安部隊員15人の死亡を認めています。
イラン政府の強硬な対応

情報統制と警告
- 1月8日から全国的なインターネット・電話遮断
- 国家安全保障最高評議会が「無慈悲な対応」を宣言
- デモ参加者を「神の敵」と位置づけ、死刑適用を警告
政府は治安維持を最優先とする姿勢を鮮明にしています。
アメリカはどのように関与しているのか

トランプ大統領の発言
アメリカは、主に外交的・軍事的圧力という形で関与しています。
- 「平和的抗議者が殺害されれば、非常に厳しい報復を行う」
- 「救出作戦に乗り出す用意がある」とSNSで投稿
- 限定的な軍事行動を示唆
ただし、実際の軍事介入や資金援助は確認されていません。
イラン側の反応
- ハメネイ師はデモ参加者を「トランプの代理人」と非難
- 外国勢力の介入を強く否定
- 通信遮断などで影響遮断を図る
専門家が見る今後の焦点
専門家の間では、以下の点が注目されています。
- 大規模な体制転換に発展するか
- 治安部隊がどこまで強硬姿勢を続けるか
- 米国が実際に軍事行動へ踏み切る可能性
- 非核化交渉との関連性
現時点では、限定的圧力にとどまる可能性が高いと見る向きが多いようです。
まとめ|イランのデモが示すもの
今回のイランのデモは、
- 経済危機
- 政治腐敗
- 国民の不満の蓄積
が一気に噴き出した結果といえます。
経済的抗議から始まり、体制批判へと変化した点は、イラン社会が抱える根深い問題を浮き彫りにしています。
今後の展開次第では、中東情勢や国際政治にも大きな影響を与える可能性があり、引き続き注視が必要です。


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